転職を経験した元作業療法士さんに聞いてみました!
作業療法士を辞めた理由と実際の転職体験談を聞いてみました。

「作業療法士を辞めたい」
苦労して資格を取得したり、仕事で経験を積んだりしても、職場が合わずに、作業療法士を辞めたいと思うことがあります。ただ、実際に作業療法士を辞めた人が身近にいないと、じっくりと相談できないことも。
そこで、この記事では私が作業療法士の転職に失敗した体験談や作業療法士を辞めて他の仕事に転職した体験談を紹介します。私自身は、作業療法士として2回の転職経験があり、現在は在宅でwebライターをしています。
今の職場を辞めたい、あるいは作業療法士を辞めたいと考えている場合に、転職をするための参考にしてみてください。
作業療法士として転職した失敗例
私は、大学を卒業してから9年間、リハビリ病院で働いていました。リハビリ病院では、作業療法について基本的なスキルを身につけたり、作業療法部門のリーダーや管理職を務めたりして、色々な経験を積みました。そこで、自分が身につけた経験を違った分野で活かしたいと考えるようになり、特別養護老人ホーム(特養)に転職することにしたのです。
ところが、実際に特養に転職してみると、自分が考えていた作業療法ができるような環境ではありませんでした。例えば、入所している利用者さんや家族からは、自分では変えようのない施設のサービスについて理不尽なクレームを受けたり、上司はリハビリよりも利用者さんの機嫌をとることを優先するよう指示を出したりと。どうやら、私が考えていたリハビリと職場で必要とされていたサービスには、大きなギャップがあったようでした。リハビリの分野が違えば、求められるサービスも違ってくる。そういった自分の認識や事前の情報収集が足りなかったかもしれません。
特養では作業療法士としてリハビリらしいリハビリが行えないと考え、結果的に、新たにリハビリ病院に再転職することにしました。
作業療法士をやめた理由
新たにリハビリ病院に転職してみてからは、以前と同じような作業療法ができるようになりました。
しかし、転職してからしばらくすると、今度は同じ部署のスタッフとの人間関係がうまくいかなくなったのです。リハビリ病院には、私よりもキャリアが上の先輩が何人かいたのですが、その先輩たちから徐々に仕事のミスばかり指摘されるようになったり、陰口を言われるようになったりすることが多くなり、私は対人関係にストレスを感じるようになりました。元々、自分から積極的にコミュニケーションをとるタイプではなかったのですが、そういった対人関係のストレスで、ますます同僚と距離をとるようになり、私は職場で孤立するようになっていったのです。
作業療法士の仕事は、スタッフや患者さん・家族とのコミュニケーションが欠かせません。
ですが、私には、そういった仕事上のコミュニケーションが苦痛にしか感じられなくなっていました。そういった理由から、私は、対人関係が少なく、自分のペースでできる環境で仕事がしたいと考え、作業療法士を辞めてwebライターに転職したのです。
作業療法士から他の仕事に転職した成功例
私は、作業療法士を辞めてwebライターとして働くようになってから、1年になります。転職してもっとも良かったことは、自分が疲れたり、苦痛に感じたりする対人関係が少なくなったことです。
webライターの仕事を簡単に紹介すると、メールや電話で依頼された内容について、ウェブサイトやブログに掲載できるような形に記事を作成することになります。仕事相手やお客さんと顔を会わせる機会が少ないので、コミュニケーションによるストレスが少なく、自分のペースで仕事ができることが特徴です。私は、学生時代から日記やレポートなどの文章を書くことが好きだったので、文章を書くという自分が好きなことを活かしながらできる仕事であったことも、仕事として向いていたのかもしれません。
ただし、給料に関しては、作業療法士として働いていた頃の方が高給で安定していました。厚生労働省の「賃金構造基本調査(平成29年)」によると、30代の作業療法士の年収は約400万円です。作業療法士の給料は、診療報酬や介護保険の報酬で決まっているので、良くも悪くも安定しています。給料だけを考えるのであれば、安易に作業療法士を辞めるべきではありません。
転職する作業療法士が考えること
作業療法士を辞めたいと思った時には、今の仕事や職場の何が自分に合わないと感じたのかをはっきりさせると良いです。例えば、私の場合であれば、作業療法士に欠かせない仕事上のコミュニケーションが合いませんでした。だから、コミュニケーションをとる必要が少なく、自分のペースで働ける在宅でのwebライターの仕事を選ぶことにしたのです。
私自身は、作業療法士として今まで2回の転職経験がありますが、職場の環境や人間関係が変わるだけで、仕事のやりやすさや楽しさが変わってくる場合もあります。今の職場の環境が合っていないだけで、作業療法士として他の職場に転職してみると、自分の力が発揮できる可能性もあるかもしれません。
自分にはどのような環境が合わないと感じているのか。あるいはどういった仕事であれば合いそうかを振り返りえながら、転職を考えるようにしてみてください。
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